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『散り椿』岡田准一の本気殺陣

散り椿

散り椿 感想

作品情報

監督・キャスト

監督: 木村大作
キャスト: 岡田准一、西島秀俊、黒木華、池松壮亮、麻生久美子、緒形直人、新井浩文、柳楽優弥、芳根京子、駿河太郎、渡辺大、石橋蓮司、富司純子、奥田瑛二

日本公開日

公開: 2018年9月28日

レビュー

☆☆☆

劇場観賞: 2018年10月3日

 

正しく岡田准一の殺陣を見るための作品である。木村大作先生が映し出す美しい風景をバックにあの腰の低い構えを据えた殺陣シーン……ゾクゾクする。
 

◆あらすじ
享保15年。かつて藩の不正を訴え出たが認められず、故郷・扇野藩を出た瓜生新兵衛(岡田准一)は、連れ添い続けた妻・篠(麻生久美子)が病に倒れた折、彼女から最期の願いを託される。
「采女様を助けていただきたいのです……」と。
采女(西島秀俊)とは、平山道場・四天王の一人で新兵衛にとって良き友であったが、
二人には新兵衛の離郷に関わる大きな因縁があったのだ。
篠の願いと藩の不正事件の真相を突き…(Filmarksより引用)

 

実物の映像美

原作は葉室麟の小説『散り椿』
 

この作品の何が見どころと聞かれれば、木村大作のカメラ……と言われなくても「美」である。
 

薄灰色の雪景色で動くビリジアンブルーの人影。

濃い緑に浮かぶ自然色の花々。

貧乏暮しが反映されて派手さのない女性陣の着物にも渋みある配色。
 

地味で自然な美しさ。
侘び寂びある、まさに時代劇の美しさだった。
 

それを堪能するだけでも、価値あるかと。

岡田せんせーーの本気殺陣

この作品の殺陣に全面的に関わっておられる岡田准一先生……もう、本当にアイドルだとかそんな枠は超えたね……。
 

撮影初日に話を聞くと、彼は時代劇が伝統的に作り上げてきた見せる殺陣と、武術家が観ても納得できる理にかなった“武”としての殺陣のバランスを考えて、今回の殺陣を作り上げていければと言っていた。(公式サイト)

『散り椿』感想 岡田准一の殺陣
 

その殺陣は「きゃあ、岡田くん、カッコいい」などというものではなく、腰を落として狙っていく本気の殺る気殺陣だった。むしろ恐い。でも美しい。

ネタバレだけど馬を止めるシーンは見て……

これだけは見ていただきたいので、つい……。
 
かなり初めの方で出てくるのだけれど、暴れ馬を止める場面がありまして。
 
ああ、これ、絶対に主人公が止めに現れるよな。どこから出て来るんだろう、とボーーって見ていたら、あり得ない登場の仕方してまして……。
 
ええっ!と言ってしまったわ。『呪怨』のトシオくんがあり得ない所から湧いてきた時くらい驚きました。ほんと(笑)
 
一体、どこまで行くのだろう、この人は……。

キャスト

他のキャストに関しても、もう日本に欠かせないアクションスターになった西島さん、出番は少ないもののストーリー全体に影響を与え続ける美しい麻生久美子さん、凛とした美しさと所作で印象に残る黒木華さん……と安定の豪華さ。
 
悪い奥田瑛二も定番になりつつあり、ちょっと面白かった。
 
テレビ時代劇を色々と見る者にとっては、「その若殿さまじゃ参勤交代はさぞかし苦労したじゃろう」とか、「あんたまたそんな役……」とか、色々と被る所があり、そういう見方でもまた面白い。

ストーリーは恋愛もの

……必殺アクションに反しまして。
 

ストーリーの方は意外なくらい乙女だった。

 

正直、それはないやろぉ……と思ったし、「初めから言っとけよ」と思ったし、ニシジ、それじゃス…(略)

 

それでも
 

そういう部分も重厚な映像と音楽に持って行かれて重々しくなってしまうから、凄い。

 

これも手練れのワザ。
 
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以下ネタバレ感想

采女……それじゃストーカーだよ……。
 

篠の気持ちがよく分らない。
 
ストーカーに情けを掛け、死を前にして助けてやってくれと頼む。夫は誤解するも、頑張って妻の願いを叶えた。

しかし、モヤモヤは解けず……

そのあげくの果てが、あの散り椿の前の立ち合い(泣)

 

そして、篠殿が愛していたのはお前だったのだよと文を見せられ、なんだ、そうだったのか……いや、もっと早く出して、それ!!

 

石田玄蕃もね、寺では「こいつに関わるな。お前たちに勝てる相手ではない。鬼か。」と逃がしたくせに、最後はどうしてあんな少ない手勢で勝てると思っていたんだろう。

 

色々と抜けすぎていてビックリした。

 

そして、ラストの殿さまは、あれ

「不正を正してくれた礼として新兵衛を召し抱える」
「いやいや拙者は旅に出るでござる」

という部分を割愛して、あのやり取りになってるんですよね

旅立つ新兵衛には、もちろん、一生食っていけるほどの褒美は下さってるんですよね……。

 

そういう所ばかり気になってしまった(笑)
 

まあまあ、それでも、美と殺陣と侘び寂びは堪能できたので。時代劇として素晴らしい出来。

 

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