『戦場のピアニスト』銃声の中の静寂

戦場のピアニスト

~THE PIANIST~

監督:  ロマン・ポランスキー
出演:  エイドリアン・ブロディ、トーマス・クレッチマン、エミリア・フォックス、フランク・フィンレー、ワーニャ・ミュエス

公開: 2003年2月

第75回 アカデミー賞 監督賞・脚本賞・主演男優賞受賞
第55回 カンヌ国際映画祭 パルムドール受賞作品

 

「ザ・シネマ」 にて視聴。

 

2003年の公開時に劇場で観ている。
その後もCS放映で何回か繰り返し見ている。

感想をUPできずにいたので、昨日CS放送で見たのを機に簡単感想。

 

実在のポーランド系ユダヤ人ピアニスト・シュピルマンの手記を元にして制作された作品である。

監督のロマン・ポランスキーもユダヤ系ポーランド人であり、「ユダヤ人狩り」から逃れて生き延びた体験者だ。

 

第二次世界大戦が勃発する前、シュピルマンはラジオ局でピアノを演奏するピアニストだった。

ナチスドイツのポーランド侵略により、シュピルマンのユダヤ人狩りからの逃亡生活が始まる。

 

作品の中で、人々はまるで人形のように、いや石ころのように次々と撃たれ転がされていく。
そこには声もない。音楽もない。
ただ銃声があるだけ。

 

占領軍は無表情にためらいもせず銃をユダヤ人に突きつけ何も言わずに撃つのだ。

音もなくその場に倒れる人間。
何体も何体も築き上げられていく死体の山。

 

その静寂が、とても恐かった。

1つの考えに洗脳された集団は恐い。

人を人と思わなくなった集団は恐い。

集団洗脳は戦時下に限らない。
日本でも何年か前、宗教団体に名を借りた洗脳の中で多くの人が犠牲になった。

 

もっと小さな社会の中でもそれはある。

例えば、学校や職場、地域におけるイジメだ。

集団で誰かに何かをいうとき、手が出る時、足が出る時。

その相手には血が流れている感情を持っている人間だ

という事を忘れてはならない。

相手も自分も同じ人間。
例え何かの集団に属する事があっても、理性と良心を捨てる事はあってはいけない。とつくづく思う。

 

1人1人がそう思っていれば・・・
戦争は無くなるんじゃないかな。

 

戦争が終わって

穏やかにショパンを奏でるシュピルマンの頬をつたう涙。

 

地獄を見たからこそ、噛みしめる幸せ。

 

しかし、戦争が終わっても元に戻らない物がたくさんある。
家族、友達、そして、あのドイツ人将校。

戦争は奪う物は大きく得る物なんて何もない。

 

繰り返してはならない。

 

私たちは、こういう映画を観る度に過去を振り返り自覚しなくてはならない。

 

今日は8月14日。
明日は終戦記念日だ。

戦争と平和について考えよう。

 

〈関連記事〉
・ウワディスワフ・シュピルマン

 

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