『ドリームハウス』現実逃避の家

ドリームハウス~ DREAM HOUSE ~

   

監督: ジム・シェリダン   
出演: ダニエル・クレイグ、ナオミ・ワッツ、レイチェル・ワイズ、サラ・ガドン、イライアス・コティーズ、マートン・ソーカス、テイラー・ギア、クレア・アスティン・ギア、レイチェル・フォックス、ジェーン・アレクサンダー、グレゴリー・スミス
公開: 2012年11月23日

2013年5月27日。DVD観賞。

ホラーではないという事は知っていて見たワケだけれども、期待してしまう作り…。
まぁ…ある意味、ホラーと言ってもいいかも知れない。ホラー(かも知れない)系・サスペンス。
ダニエル・クレイグはカッコいい。オフィスの窓から外を見ているだけでカッコいい。
このキャスティングでこうなるというのは、意外性のある素晴らしいキャスティングだとも思えるし、間違っているとも思える…。
色々とネタバレになるので、意味はで。

個人的には「あるシーン」で切ってそこで終わりにして余韻を持たせてくれた方が良かった気がする。
しかし、そこまででたぶん半分くらい
ぇ、あと何やるんだと思ってしまった。

まぁ…あそこで切ってしまっていたら、後味の悪い余韻が残る数々の名作と似たようになってしまう、というのは解る。
でも、何だかな…と、ちょっと残念に思うのだった。

ナオミ・ワッツも好きだけど、レイチェル・ワイズの美しさに目がいく~。
ダニエル・クレイグとは、この「ドリームハウス」が切っ掛けで結婚したのだそうで、まさに2人にドリームをもたらせた作品。

変な家は買わないようにお気をつけて~。

 

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 

    


一緒に居ると思っていた家族は幻だった。
退職した会社は精神病棟。会社の同僚が患者やスタッフとして現れる病院の廊下。なかなかゾッとする風景…。

このままの終りで良かったと思うんだけど…どうしても「実は犯人じゃなかった」とか「真実のために闘う」とかしなくてはならなかったのかな。

何だかそこから全然違う映画になっちゃったみたいで…切なさも半減。ミステリー要素も半減…。

怪しい人間が外から家を見張っているのをわざわざ見に行く所も、車に轢かれそうになるところも、ダニエル・クレイグだと思うとあまり心配にならない。

けれども、自分自身が自分が探していた男だったのだと知ってからのやつれようが本当に精神を病んでいるようで、ああ、さすがだな。このための意外性のあるキャスティングだったんだな、と思った。

「ウィル・エイテンテン」の名前の意味。「W1_1L 8-10-10」自分の管理番号。名前までが思い込みの妄想だった。

真実が現れていく過程は興味深かった。

……だから…真犯人まで解っちゃったり…やけにハッキリした妻の幽霊とか、終盤は本当に残念だったよ。

いや、この人に銃持たせちゃダメでしょ…あまりにも完璧な構えと機敏な撃ち方に思わず笑った…素人じゃない。

そんなこんなで、ちょっともったいない映画だと思ったのでした。
もっと切なく、あるいは温かくできただろうにな、と思った。

受け入れられない過去を妄想の中に逃げようとしていた主人公は気の毒過ぎた。
襲う家は間違えないでください…。

「ドリームハウス」公式サイト

 


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・象のロケット

★前田有一の超映画批評★

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