【悪魔を見た】見ないで。だんだん残酷になる

悪魔を見た
~ I Saw The Devil. 악마를 보았다 ~

監督: キム・ジウン   

出演: イ・ビョンホン、チェ・ミンシク、オ・サナ、チョン・グックァン、チョン・ホジン、クム・ユンソ、チェ・ムソン、キム・インソ
公開: 2011年2月

        

DVD鑑賞。

「クロッシング」から全く韓国映画に触れる機会がなかったので、もう、とにかく何か見たくて借りてきた。

つらい・・・
もう、本当につらいです。
冒頭から、泣いた。

どこまでも残酷、どこまでも悲しい。

その表現が残酷であればあるほど、悲しみの深さに胸をえぐられる。

でも、見てしまう。韓国映画は麻薬のようだ。

映像表現はかなりグロいです。

時間がなかったのでご飯食べながら見ようかと思ってたんだけど、そんなことしなくて良かった…絶対むり。

久しぶりに見るイ・ビョンホンと、これも私にとっては「親切なクムジャさん」以来のチェ・ミンシク

この2人の肉体的、精神的対決劇。

色々とツッコミ所もあるものの、あまりの迫力にただ見入ってしまう。

そして、ラストの衝撃と悲惨な結末は、…見ている者まで奈落の底に突き落とす。

見る覚悟が必要な1本。

 

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 

    


捕まえては逃がし、捕まえては逃がし、狩り遊びだ。

サイコ野郎はいう。

あまりにも早い段階で犯人が特定されたのに、殴っては逃がし…
悪魔から逃げる恐怖、いつ襲われるか解らない恐怖。

一番苦しくて恐怖に震えた時に殺してやる。それが完成なる復讐。

スヒョンは、ギョンチョルに妻が味わった恐怖を感じてほしかった。
しかし、悪魔にはそんなものを感じる心が無かった。

苦しみなんて知らない。
恐怖なんて知らない。

俺から得られるものは何もない。

結局、ギョンチョルは最後まで笑い続けるのだ。

サングラスとかマスクとか…少しは変装せんでええの?
とか、

このサイコ屋敷のシーンは不要なのでは~?
とか・・・

ツッコミ所は数あったけれども、緊張感と悲しさでいっぱいだった。

冒頭のシーンをずっと引きずり続けるから・・・ スヒョンの悲しみに同調して見ていくことが出来る。

ずっとヘラヘラしながら悪事の限りを尽くしてきた悪魔が、 やっと「やめてくれ」というラスト。

このやり方はだめだよ。こんなやり方はしちゃだめだよ。。

と思いながら見ていた。

自分の親と子の手によって死んでいく悪魔。

この関係のない人たちに、身内を殺した苦しみを与えたスヒョンのやり方を 酷すぎる・・・と思いつつも、イ・ビョンホンの声無き慟哭にはもう涙しか出なかった。

重い映画だ。

・「悪魔を見た」公式サイト

 

 


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・象のロケット

★前田有一の超映画批評★

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