『危険な関係』危険な寝言

危険な関係 ~ DANGEROUS LIAISONS ~

    

監督: ホ・ジノ   
キャスト: チャン・ツィイー、チャン・ドンゴン、セシリア・チャン、ショーン・ドウ、リサ・ルー、キャンディ・ワン、ロン・ロン
公開: 2014年1月10日

2014年9月15日。DVD観賞

原作はフランスの作家ピエール・ショデルロ・ド・ラクロの有名小説で過去に何度も映画化されている。近年では2003年にペ・ヨンジュン、チョン・ドヨン、イ・ミスク主演で舞台をフランス貴族社会から李朝末期の朝鮮に移した『スキャンダル』が記憶に新しい。

もっとも、私、主演の方が苦手で上記のものは見ていないのですが…。

個人的にはこの作品との関わりは原作未読で、1988年のスティーヴン・フリアーズ版をCSテレビか何かでながら視聴した程度。 (それも、今作を見て「あれっ」と思い出したくらい… )

今作では、もちろんフランス貴族ではなく、舞台は1931年、満州事変辺りの上海の富裕層。
もっともストーリーはあくまでもラブストーリー基調のサスペンスなので、満州事変はそれほど大きくは関わっていない。

昨今の日中関係に敏感になっている層には、ちょっとカチンと来るシーンがあるかも。

上海の女性実業家・ジユと、遊び男のヤリマン・イーファンは、女を落とせるかどうかの賭けをする。ターゲットはジユが目障りに思っている実業家の婚約者・ベイベイ。そして、貞淑な若き未亡人・フェンユー。

ストーリーは昼ドラ的。日本版で昼ドラ作ってもイケそう…。(と思ったら、2005年に昼ドラ化されてた )

これだけ映像化されているという事は、みんな「他人の不幸は蜜の味」的ストーリーが好きなんだなぁということで。

見るべき点はストーリーは今さらなので、やはり豪華な俳優陣。自分も元々、久しぶりにチャン・ツィイーとチャン・ドンゴン見るか…と思ってレンタルしたので。

けれども「美」という点ではセシリア・チャンに魅せられた。チャン・ツィイーは地味な役なので…残念だけれども老けて見えてしまった。それでも変わってからは、ちょっとカワイイ。
   危険な関係.png

チャン・ドンゴンは、ちょっとレット・バトラーっぽかった。意識しているわけではないのだろうが…。『マイウェイ』の時に比べて痩せたなぁ、と思ったけれども役作りかしら。イケイケのヤリマンっぷりとラストあたりの焦燥感の差はさすがの演技。
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南京の郊外に撮影用に造られたという豪華なお屋敷や、上海の劇場やダウンタウンを装飾したという街の煌びやかな風景も見応えあった。
  危険な関係2.png

ストーリーとしては、ラストに行くにつれ展開に引きこまれる。人の心を玩んだら罰が当たりますよという結末と、ちょっとだけファンタジーなラスト。

やはり、男は詰めが甘いよね。

 


以下ネタバレ感想

 

 

派手な物ばかり見ていると野山に咲く小さなスミレが物珍しく美しく見えてしまう…的なイーファンの恋。 けれども、負けるのはイヤなんだよね。そして、ジユへの想いも本物なんだよね。

幼い恋人たちを玩んだことが、結果、自分たちの破滅へと進ませた。たぶん、軽い遊びをしている分には充分に楽しめたはずだったイーファンとジユ。

フェンユーは可哀想で、何度も「あんた騙されてるよ~」と思ったけれども、ラストまで見れば結局は愛を手に入れたのはこの人だけだったのではないかと。

一人勝ちかよ、と思ったジユも、あの狂ったような泣き笑いを見れば、ああ、負けたんだなと納得行った。
フェンユー、フェンユー…寝言言ってるからこんなことになったわけだ…。
二股かける人は、寝言には気を付けて。

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