【不安の種】ぬかるんだみちを行こう~

不安の種

作品情報

監督・キャスト

監督: 長江俊和
出演: 石橋杏奈、須賀健太、浅香航大、岩井志麻子、津田寛治、栗原瞳、小山颯、森くれあ、川村亮介、佐野憲彦、高田愛斗、五頭岳夫、龍坐、気谷ゆみか、岩本淳、袴田康太

日本公開日

公開: 2013年7月20日

レビュー

☆☆☆☆

2014年2月11日。DVD観賞

これを見た日の夜、風呂の電気が入浴中に突然消えた。
元々目が悪いので、コンタクトも眼鏡もつけていない風呂の中というのは盲目に近い状態なんだけれども、恐くてずっと目を閉じていた。

だって、目を開いたら、風呂の中からオチョナンさんが出てくるような気がして~。

見ている間はあんなに滑稽だと思っていたオチョナンさんが、暗闇の中で思い起こすと物すごく怖い。

恐怖と滑稽は紙一重。
そんな程度に恐ろしかった「不安の種」。

あらすじ

何かが狂っている街“富沼市”。バイク便屋の巧(浅香航大)は、配達の途中にバイクで転んで塀の茂みにはまり抜け出せなくなったという誠二(須賀健太)から声をかけられる。助けようとした巧は、そこで恐ろしい怪異現象を目撃してしまう。その様子を遠くから見つめる怪しい少女・陽子(石橋杏奈)。誠二の脳裏には半年前、この街にやって来てから体験した数々の怪異現象の記憶が甦っていた。そして、彼の傍らにはいつも“怪異のモノ”が見えるという恋人、陽子の姿があった。一方、巧は新しいバイト先のファミレスで自分にしか見えない客がいることに気付く。先輩社員の陽子に構うなと警告される彼だったが、無視できずにオーダーを取りに行ってしまい…(不安の種 [Amazon]より引用)

原作は中山昌亮氏の同名コミック。未読です。

誠二は大学進学のために富沼市に住み始める。大学で1つ上の先輩・陽子と付き合うが、彼女の極端な性格にはついて行けない。陽子のバイト先には巧がいた。陽子と巧には、他の人には見えない「特別な人」が見えるのだった。

空に浮かぶ黒い雲の映像からして、もう何だか不安を植え付けられた気持ちになる…。
富沼市は奇妙な町。

日々の隙間から覗く不安…という以上の怖さ。
植え込みの隙間から人は生えてこないしね…普通…。
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映像も起きている事もホント滑稽なんだけれども、後からジワジワくる。

グロい映像もそれなりにあるけれども、精神的な打撃の方が大きかった。

「あれ?」と思った事が繋がってくる時系列の恐怖も味わえた。

ここ最近見たJホラーの中では久々に面白かった1本。

須賀健太くんが、ものすごく大人になっていてビックリしたわ。「三丁目の夕日」は遠い…。
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始めは何だ何だと思っていた「あの歌」が、なかなか耳から離れない。

ああ、なるほどねぇ…あの歌って…。

 

 


以下ネタバレ感想

 

ぬかるんだ道を行こう~
どろどろの道を行こう~

にょろにょろした目玉の行進…。
ラストになって、ようやくこの歌はこいつらの歌だったのかと気付く。

子どもの不協和音で続く童謡、ベチャベチャいう音、半身がズッパリ切れた遺体、お面のように歪んだ顔、狂った時系列。

何かがおかしい、どうして誠二の遺体を見つけたはずの巧が誠二と進行形で付き合っている陽子と同じ時間軸にいるのか。

この違和感が全て見ている者に与える「不安」。

ああ、そうやって繋がるのか~…。
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と、全て解って改めてゾッとする。
個人的に、こういう時間軸が行ったり来たりしている話が一番苦手なんだよね…。

この人たちは、ずっと同じ時を殺したり殺されたりしながらグルグル回るんだ。

富沼市から「出て行けない」のは、陽子だけじゃないんだね。

しかも、隣りの市と合併までしちゃって。
不安は広がっていくんだ。
~♪ぬかるんだみちを~♪~

「不安の種」公式サイト

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