映画@見取り八段

自己満足映画批評ブログです。邦画・洋画などジャンル問わず観賞。劇場上映中作品のネタバレ感想は別枠で表記。ランキングは年末総評価まとめで。

『マメシバ一郎3D』正義感モンスターと紙王子

マメシバ一郎3D

     

監督: 亀井亨   
出演: 佐藤二朗、臼田あさ美、高橋洋、高橋直純、渋谷琴乃、角替和枝、志賀廣太郎、三上市朗、すぎもとみさき、大崎友子、及川可苗、穂花
公開: 2012年2月4日



2012年12月15日。DVD観賞。

「3D」と言っても、私はDVD観賞なので2Dです。ごめんなさい。
公開劇場が少なくて遠く、58分で3DだというのでDVD待ちした上に、こんなに見るのが遅くなってしまった…。ファンなのにごめんなさい。泣.gif(ごめんなさいばっかだ汗.gif)

その間にテレビドラマシリーズの方は「フーテンの芝二郎」が始まり、この映画の部分が抜け落ちた状態で視聴している私……。
(「マメシバ一郎 フーテンの芝二郎」感想 byドラマ@見取り八段)

「フーテン」が始まって、あれっと思っていた事などが色々と解決。
一郎と二郎ちゃんの繋がりが、より深く理解できた。

動物を使った作品にして、決して「カワイイ」「可哀想」ではないストーリー。
どちらかと言うと可哀想なのは人間かな…。

このシリーズを見ていると、人間は考えたり悩んだり気を遣ったりしなければ生きていくことを許されない可哀想な動物だな、と時々思う。
一郎は、いつも無邪気にただそこにいるだけ。
犬は「いい飼い主」の元でヌクヌクと暮らせていれば安心だ。

しかし飼い主の方は考える。「いい飼い主」とは何なのか。
考えた結果、犬を可哀想にしてしまう…という…笑.gif
見ていて滑稽で可笑しいんだけど、でも可哀想なのだ。

人間は考えなければ成長しない。
この作品は、動物映画にして動物を見るのではなく、人間を見る作品。


さて。
「幼獣マメシバ」「マメシバ一郎」→今作…と来て…
今回は珍しく母・鞠子さんは関わっていません。

鞠子さんはベネズエラ。父・良男さんは、すっかり山小屋の親父になっちゃってるらしい。
育児放棄された大きな子供・37歳の二郎ちゃんは、すっかり親戚頼りになっている。

この二郎ちゃんに何とか自立させようと親戚一同が色々策略を巡らせる。

色々と…可笑しい。くすくす笑える。
芝二郎監督作品「老人と犬」のビデオのために被ったおじさんのヅラと戯れたり…
  

   f:id:nakakuko:20150413010953p:plain



「見合い相手」の着物の帯をほどいてグルグルさせちゃう一郎は、相変わらずマイペース。

本当は遊びたくて仕方ない外交的なはずの一郎を引きこもりの二郎ちゃんの元に置いておいていいのか。一郎にとっての幸せとは何なのか。
 

f:id:nakakuko:20150413011015p:plain



一番悩んでいるのは二郎ちゃん自身なのだった…。

笑って泣けて、最後はホッコリする。でも、決して綺麗ごとではない。
いつも通りのこのシリーズがギュっと詰まった1時間だった。

そして、佐藤二朗さんという俳優の凄さに改めて感動する。
人気役者さんだけど、たぶんこのシリーズを見ればその演技の素晴らしさが一番よく解る。

シリーズファンは絶対に見なきゃダメだし、初見の方はできたら「幼獣マメシバ」からどうぞ。

見れば見るほど愛おしくなる人間の成長物語です。

2013年2月9日には新作映画も公開されるので、シリーズ全部見て待機しましょう~
(ここで「おい、何でお前が宣伝してるんだ」という志賀廣太郎さんのいい声のツッコミが欲しい)

【関連記事】
「幼獣マメシバ」感想
「マメシバ一郎」感想
「マメシバ一郎 フーテンの芝二郎」感想

 

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 


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一郎と離れてみればわかる。
自分がいかに一郎に依存して生きているか。


重男おじさんの言葉は全シリーズ通して名言。そして温かい。

おじさんが、根気よく二郎ちゃんの気持ちに寄り添い見守ってきた理由も、今回初めて分かった。

おじさんも25歳まで引きこもりだったなんて驚きだわ……。
でも、だから二郎ちゃんの気持ちが理解できるんだね。

一郎の事を「金づる」なんて言っちゃう二郎ちゃん。
そんなの本心じゃないって事は、ずっと見てきた私たちが一番よく解ってる。
しかし、二郎ちゃんの口は素直な言葉を吐かない。

連れて行かれちゃったペットショップで二郎ちゃんに気付いて檻を乗り越えて駆け寄ってくる一郎。
ガラス越しの対面が切ない…。

あんたらは、ロミオとジュリエットですか。

印税で生きていこうとか、アフィリエイト収入で生きていこうとか、そんな甘い考えでいたせいで一郎を失った二郎ちゃんが、出版社の人に向ける怒りは自分に向ける怒りなんだよね。
切なすぎて泣けてしまう。
そんなになっても自分の気持ちを真っ直ぐ伝えられない不器用さに泣けてしまう。

一郎のためにペットショップで働く事を決心した二郎ちゃんに、笑顔で一郎を返す「正義感モンスター」マユ。
臼田あさ美ちゃんは、この笑顔のためのキャスティングだな。本当に可愛い

何が一郎のために一番いいのか。
それは、二郎ちゃんがいる環境。

二郎ちゃんに嫁は必要ない。一郎がいるから。

散歩中に挨拶できなかった犬の飼い主に、オドオドと挨拶するラスト。

意外と話せるもんだ。うん。 何とかなるもんだ。うん。うん。

紙のお城に住む2人の王子様は、人間界のお城に戻った。


「マメシバ一郎3D」公式サイト

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