『ストレイヤーズ・クロニクル』なるほど「破綻」…

ストレイヤーズ・クロニクル

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監督: 瀬々敬久
キャスト:岡田将生、染谷将太、成海璃子、松岡茉優、白石隼也、高月彩良、清水尋也、鈴木伸之、栁俊太郎、瀬戸利樹、黒島結菜、豊原功補、石橋蓮司、伊原剛志、青木崇高、渡辺大、忍成修吾、団時朗、本郷奏多
公開: 2015年6月27日

2015年7月1日。劇場観賞

イケメンエスパー戦争だ~ぎゃぽーーーん!♥
くらいの期待もあって観に行ったのに、イケメンにすら集中できないほど凄い脚本だった。

突然の回想、突然の再会、突然の事件、突然の寿命……どうしたらこんなに唐突尽くしにできるんだ……。 

◆あらすじ
1990年代初頭、極秘実験によって人間の能力を限界まで発達させた子供たち、動物や昆虫の能力を備えた子供たちが生み出される。それから20年後、実験で視覚、視神経、脳伝達速度が発達し異能力者となった昴(岡田将生)とその仲間たちは、特殊能力を得た代わりに精神が崩壊する危険性も抱えることに。そして、その解決の鍵を握る外務副大臣・渡瀬(伊原剛志)のもとで、公にできないさまざまなミッションを遂行していた。そんな中、同じ異能力者である学(染谷将太)が率いる暗殺者集団アゲハが渡瀬をターゲットに定めていて……。(シネマトゥデイより引用)

 

原作は本多孝好氏による人気小説。未読。惹かれたのは予告の出来が良く見えたから。能力者が能力故に悩むというのはちょっと『SPEC』っぽいテーマだとは思ったものの、別の切り口も見たかったから。そしてイケメンエスパー戦争が見たかったから。

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結果的にはツッコミ所だらけだった。いや、設定のツッコミ所なんてどうでもいい。とにかく展開がアレコレ唐突過ぎて開いた口がふさがらないまま2時間過ぎそうだった。おかげさまで、たぶん一番泣かせたいんだろうクライマックスでは眠気が来ちゃった。

登場人物のこれまでの歴史が心情まで含めて全部ただのセリフで丁寧に語られちゃうし、かと思えば説明もなく唐突に争いが始まったり仲間がやって来たりする。

日本のディザスタームービーにありがちな「緊急事態のはずなのにゆとり」「緊張を崩すしつこい泣かせ」「中二病のラスボス」という三種の神器も健在。

こんな破綻した展開でも何とか見る事が出来るのは役者さんたちが本当に真摯な姿勢で「らしく」演技してくれているからである。本当に素晴らしいお仕事だよね…みなさまお疲れ様でした…。。

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ツッコミ所だらけなので、脳内でキャスト遊びはずいぶんさせてもらった…。

みんな、エスパーだよ!…ここでもエスパーだよ…。
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ぼくはウィザードだよ。シャバドゥビタッチヘンシンーー~♪

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璃子ちゃんは、以前も音楽と耳の話で……

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石橋蓮司さんは、つい先日まで車の中でヒノリンにカウンセリングしてもらってる患者の政治家だったよな…とか…

わかるやつだけ解ればいい話ですいません。まぁ、このくらいは遊ばせて。。

この人たちの人生の苦しみに涙してあげられるほど感情移入できずに終わったのは、ひとえに展開のあちこちが「破綻」しているせいである。もっといくらでも面白く出来ただろうに残念だよ。

 

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 

    


で…では…どうでもいいことをツッコんでいきましょぅ……ここから下はロクな事が書いてありません(あ、上も!?。)

アゲハさんたちは誰も頼らず生きてきたらしいが、一体生活費や家の保証は誰がやっていたのだろう。別に誰も働いているわけじゃなさそうだし…能力使って万引きや泥棒して食ってたってことで……。

でも碧ちゃんは学校に行っているっぽかったよね…制服とか着ていたよね。そもそも戸籍というものは……(以下略)

青木崇高さんや渡辺大ちゃんや忍成くんがどんどん使い捨てられていくのにはビックリした。ホント、キャストだけは贅沢に使い果たしてた。とりあえず奏多くんがEDで使ってもらえて良かった。。

次の行動が読めるはずのスバルの能力って度々不安定すぎだよね。どの程度なら見えるのか全く分からん。(戦闘の次の手が見えるシーンでホームズさん@ロバート・ダウニーを思い出してしまったのは私だけではあるまい。)

渡瀬に連れ攫われた学を緊急に追わなきゃならないはずなのに、何をグダグダ泣かせやってるんだろ…イライラしちゃったわ。そして怪力が能力のはずの亘がいくら弱ってるって言ったってスバルにやられちゃうとか……。

車いすの人の隣のベンチに銃持った黒服の男が座っていて、そのこっち側に血まみれの服着た男が座ってる異常さで誰も気づかないほどニホンジンムカンシンデバカジャナイ……。あの公園は大騒ぎだってば……。

EDだけは結構好きよ。 以上。

『ストレイヤーズ・クロニクル』公式サイト

 

 

 


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・象のロケット

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comment

  1. nakakuko より:

    アキタロウさん
    >わかります。
    必死な物語です。
    そこがなかったらもう、ちょっと残念過ぎる映画になっちゃってました^^;
    ブログ拝見させていただきました^^

  2. アキタロウ より:

    はじめまして!!
    「らしく」演技。
    わかります。
    必死な物語です。
    私も「ストレイヤーズ・クロニクル」レビュー、ブログにアップしました。
    よかったら。見に来てください!!

  3. nakakuko より:

    kiraさん
    >イイトコあげるとしたら、キャストとロケーション♪
    キャストは素晴らしいですよね!だから余計にもったいない…。
    ロケは廃工場ですか。
    廃墟でバトルってとこが「ごくせん」流れの日テレっぽい^^;

  4. nakakuko より:

    BROOKさん
    >誰も気付かないって、かなりおかしいと思いました(苦笑)
    日本人はそれほど無関心ではないような…。
    ですよねーー!
    いくら平和ボケした日本人でも、あんな異常事態に何時間も誰も気づかないほど鈍感じゃないと思いました(笑)
    超能力者とのガチバトルよりも自衛隊?だか機動隊とのグダグダバトルの方が長かったですよね。
    しかもやられまくったし……

  5. kira より:

    はい、はい^^;
    そのツッコミ、私も全てツッコミながら観てましたです(笑)
    イイトコあげるとしたら、キャストとロケーション♪
    あの廃墟は、最初軍艦島かと思いましたが、
    廃工場なんですね~、ロケハンナイスです♪

  6. BROOK より:

    もっと超能力者同士のガチバトルを期待していたのですが…
    なんだかグダグダな展開でしたよね。
    公演のシーンなんて、
    誰も気付かないって、かなりおかしいと思いました(苦笑)
    日本人はそれほど無関心ではないような…。

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