『人類資金』M資金の「M」はMANのM

人類資金

   

監督: 阪本順治   
出演: 佐藤浩市、香取慎吾、森山未來、観月ありさ、岸部一徳、ヴィンセント・ギャロ、ユ・ジテ、オダギリジョー、寺島進、三浦誠己、石橋蓮司、豊川悦司、仲代達矢
公開: 2013年10月19日

2013年10月24日。劇場観賞

「М資金」とは、終戦直後GHQ(連合国軍総司令部)が持っていたという秘密資金の事である。財源は占領下の日本などで接収したものであり、その額は10兆を超す…

と言っても架空の話であり、公的には全く記録もなく認められてもいない。都市伝説である。

あの『日輪の遺産』で少女たちが囲んでいたやつですよ…。

あなたの技術を使って『М資金』を盗み出してほしい。
時価総額10兆円。報酬は現金50億。
そしてあなたの恩人の死の真相。

M資金専門の詐欺師・真舟は、ある日「М」という男から「一緒にM資金を盗み出そう」と依頼される。実は真舟の父親はМ資金の謎を追いつつ謎の死を遂げた経緯を持っていた。М資金で詐欺をしながらもその存在を信じている真舟は話に乗り、世界をまたにかけるマネーゲームに巻き込まれていく…。

ヒジョーにスケールの大きい話である。
壮大な設定で日本映画を支える凄い俳優陣が顔を揃え、すごく大変な事がスクリーンの中でいっぱい起こってる!!

…なのに…ちっともワクワクしない。

恐らく、作り手は凄く面白いに違いないと思い込んで進めているのに見ている方はポッカーーンな感覚…。

経済に関する話だから、そこに興味がないと理解できないんじゃないの…という以上の置いてけぼり感がある。

置いてきぼりを食らいつつ、ツッコミ所は満載という…。何だか期待していたのとは全く違うつまらなさだった。

冒頭の軍資金らしきものを沈めるに至るシーンには、ワクワクさせられるものがあったのにね。
オッチョのようなトヨエツの出番、あれで終わりだという衝撃…。

まぁ…結局、全部持って行ったのは森山くん@石の演説ですけれどもね。
この人、本当に何をやらせても様になるし迫力あるわ。
(もっとも、そのシーンさえもがツッコミ所の1つなワケだが…)

個人的なワクテカ所は、ロシアのポワポワ帽子を被った斉藤一とカモ……じゃなくて、オダジョと浩市さま。♥
   

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正直、ストーリーがドンドンどうでもいい方向に「けっ」となっていったので、オダジョの登場が終わった途端に見どころが無くなり、寝そうな状態だった。

そして、豪華キャストの質を一挙に落とすのが、役名、芸名、色んな意味でМのカップル…。いや、予告の段階でここには不安でいっぱいだったんですけどね…。。(ファンの方にはごめんなさいね)

どうして、この人をこんな堅くて社会派()の作品に出そうと思えるんだろう。決して嫌いなわけではないが、いつも変わらぬベタベタ甘えた口調の演技…合う物と合わない物ってのがあるよね…。

こんな感想で申しわけない…。
劇場観賞からだいぶ遅れレビューになり、今や長くてつまらなかった記憶だけが脳内に残ってる。

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 


そもそも主人公はこんな大事に巻き込まれるような人なのか…
M資金を信じているというだけの一般人だよね。
こんな人が世界の大事を任されているなんて、何だかそこからもうツッコみっぱなし。

「電話をかけた事もない7割の人類に知る機会を」というのは心に響く物はあった。
あったけれども、あの映像で帰ろうとしていた国連理事たちが戻ってくるほど心が動くかなぁ。

PDAの仕組みもよく解らなかった。
充電はどうすんのどこでもネットできる物なの維持費は国が出し続けるの

ネットは確かに人の生活を豊かにし、人を世界と繋げる。
その代わり、繋がらなくてもいいような悪いものとも繋がっちゃうもんだよね…無垢な精神がなくなる。そこら辺、すごく複雑。

結局、M資金の行方を託されたМ資金一族の自己満足のような気がしてしまった。
金は確かに人を救うが、破滅も呼ぶ。

この映画の続きはもうどうでもいいが、カペラ共和国がこの後どうなっていくのか…そこは、ちょっと知りたい。

「人類資金」公式サイト

 

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★★邦画・さ行日本映画

 

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奈可久う子(くう)

◆ドラマ・映画 エンタメ系ライター&ブロガー。◆ハウツーサイトやリクルート・キュレーションサイトなどで映画紹介のライターしておりました。(お仕事はいつでも有り難くお受けします)

◆映画の評点はあくまでも私感です。(平均が2.5で1と5は滅多に付けていません)

◆戦争とホロコーストテーマの作品観賞がライフワーク。

◆レビューは上半部はネタバレなし感想、下部は観了した方と感想を共有できるように書いています。(古い記事は簡単感想です。時間のある時にリライトしています)

◆姉妹ブログ「ドラマ@見とり八段」

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