『偉大なる、しゅららぼん』しゅららららぼーーーんの意味

偉大なる、しゅららぼん

    

監督: 水落豊   
キャスト: 濱田岳、岡田将生、深田恭子、渡辺大、貫地谷しほり、佐野史郎、高田延彦、田口浩正、大野いと、笹野高史、村上弘明、柏木ひなた、小柳友、津川雅彦
公開: 2014年3月8日

2014年3月12日。劇場観賞

原作は万城目学氏の同名小説。

万城目さんの本はいつも映像化した物の後に追い掛けで読む。
映画も原作もどちらも楽しい。
奇想天外な発想が楽しい。
大好きな京都や奈良の歴史が絡んだファンタジーが楽しい。
基本は人情ドラマや成長物語だけれどもベタっとしていないところが楽しい。
独特な世界の中で動き回るキャラクターが楽しい。

今まで映像化された物には全て満足してきた。
確か原作ファンからあれこれ言われていたと記憶している『鴨川ホルモー』『プリンセス・トヨトミ』も私は楽しかった。

だから、今回もものすごーーーく期待して行った。予告も楽しそうだったし、何よりも濱田くんである。万城目ワールドに濱田岳。もう最強…。♥

…結果…ちょっと期待しすぎたかも…。
う~~ん…もっと突き抜けたワクワクが待っていると思っていた。
日出家と棗家を語る冒頭はワクワクしたのに…。
なんか、全体的に話が暗い。
クライマックスになるとますます暗い。辛い。
辛い話がベースにあるので後味も決していいと思えなかったし爽快感も味わえなかった。

キャラクターには濱田くんの殿ののほほんっぷりと岡田くんのコミカルな演技を生かした楽しさが充分あったのにね。いや、本当に…キャラは最高に楽しかった。

何かデッカイ事をやらかしそうな雰囲気だけはバリバリ出ている坊ちゃんと「お供」の凸凹っぷりが面白い。♥
   しゅららぼん4.png

大野いとも純粋に可愛かったし、しほりちゃんの師匠はぶっ飛んでいたし、村上弘明さんなんかあのまんまATARU連れてきそうだったし…。

しかし、キャラクター万歳と言ったら、もう深キョンでしょう
ほんっっと劣化しない人だよね…一体いつまで可愛いんだ(←と、何か他のレビューでも書いた気がする )ジャージ姿は桃子か、桃子なのかと…。
   しゅららぼん2.png

イケズで横柄でツンデレで強烈で、でも可愛い。♥ グレート清子。
しゅららぼん3.png

…だから…もっと痛快な結果が残る戦いであってほしかった…。

まぁ…ちょっと切ない…どこか懐かしい後味があるのも万城目ワールドの醍醐味であって、ラストのひとコマにそれは確かに見えた。

残念なのはクライマックスで「あの人」の過去を引っ張り引っ張りで泣かせようとしてしまった所にある。…と思うの。原作ありきで、たぶん設定はその通りなのだろうけれども、個人的にはしつこかった。

…と、色々書いたけれども「期待しすぎた」のがいけなかっただけで…こだわらなければ別にいいのかも。うーーん、もんもんもん…。。

エンドロールの後にしゅららぼんに関する大変な「秘密」が明かされるので…全部見てからお帰りください。ももクロの歌も合っていたし。。

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 


源爺が怪しい事も、あの時のペットボトルの水が御神水なんだろう事も、淡十郎が飲んでいないのだろうという事も何だか読めてしまっていたので、そこら辺に意外性はなかった。

でも、私は大野いとが全部仕組んでいるんだと思っていたので(私の中では大野いとはいつまでも黒い印象なのよ )源爺は力を得て助けてくれる最後の切り札的な人なんだろうと思っていた。

真の敵があんただったとは意外だったよ。
意外というか…今から考えると源爺が最強の味方であることは願望だったのかも知れないな。

50年も記憶を消されて日出家に仕えさせられていたなんて悲し過ぎるじゃないか。そんな話であってほしくなかった。先なんか読めてもいい。単純に日出家と棗家の戦争。あるいは、校長との戦争であってほしかった。

しかも…源爺とのバトルの時の昔語りが長かった…制作的にはあそこで泣かせる予定なのかも知れませんが、個人的にはズンズン暗くなってきてイラっときて早く止めてくれと思ってしまったの。

自分も好きな人に会えずに悲しかったから坊ちゃんには好きな人に会わせてあげたかったとか…結局、記憶を取り戻した源爺の自殺行為だよね、あれじゃ…。

源爺が死んでしまい、それを取り戻すために棗家が消えてしまい…と、犠牲犠牲の上に立った平穏な暮らし…それも何だかなぁ。

広海が戻ってきた…という予感で終わるちょっと切なくてホッコリもするラストは良かったけれども、そこに通ずる展開が暗かった。

…そんな感想です。ちょっとガッカリ。

後を継ぎたくない思いと家を守りたい思い。伝統を守る家に生まれた者の宿命…暗くなるのはそこだけで良かったのにな…。

しゅらららららら…←げっぷ。
ぼーーーん←おなら。

…って事で…だから臭かったのだな。

広海が戻ってきたら、涼介はぜひ彼女になってあげて。馬の上で寄り添った臭い仲だし。。

・「偉大なる、しゅららぼん」公式サイト

 

 

 

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・象のロケット

★前田有一の超映画批評★

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★★★邦画・あ行日本映画

 

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奈可久う子(くう)

◆ドラマ・映画 エンタメ系ライター&ブロガー。◆ハウツーサイトやリクルート・キュレーションサイトなどで映画紹介のライターしておりました。(お仕事はいつでも有り難くお受けします)

◆映画の評点はあくまでも私感です。(平均が2.5で1と5は滅多に付けていません)

◆戦争とホロコーストテーマの作品観賞がライフワーク。

◆レビューは上半部はネタバレなし感想、下部は観了した方と感想を共有できるように書いています。(古い記事は簡単感想です。時間のある時にリライトしています)

◆姉妹ブログ「ドラマ@見とり八段」

映画感想@見取り八段

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