映画@見取り八段

自己満足映画批評ブログです。邦画・洋画などジャンル問わず観賞。劇場上映中作品のネタバレ感想は別枠で表記。ランキングは年末総評価まとめで。

『みなさん、さようなら』正義無き力は暴力、力無き正義は無能

みなさん、さようなら

  

監督: 中村義洋   
出演: 濱田岳、倉科カナ、永山絢斗、波瑠、ナオミ・オルテガ、田中圭、ベンガル、大塚寧々
公開: 2013年1月26日



2013年2月1日。劇場観賞。

原作は久保寺健彦氏の同名小説。
あまり多くはネタバレしないで見た方がいい作品。

「アヒルと鴨のコインロッカー」「フィッシュストーリー」「ゴールデンスランバー」「ポテチ」

中村義洋監督作品の中の濱田岳くんは、他のどんな作品よりも魅力的だ。
なんかも~親子か兄弟なのかと思ってしまうくらい。http://yahoo.jp/box/GznnpU
この映画の中でも、濱田くんはよく動き、よく喋る。

悟(さとる)は団地で生まれ、団地で育った。12歳、小学校卒業を機に、悟は一生団地の中で生きていこうと決意する。

日本経済安定期の80年代、団地の中には人が溢れ、商店街や病院が設営され、団地から外に出なくても確かに生活できたかも。
学校に行かなくても友達は団地の中にいる。
朝早く起きて勉強し、団地の中で身体を鍛え、友達が中学から帰ってくるのをチェックし、団地を1軒1軒見回って団地の安全を確かめるのが悟の日課。

極真会館の空手家・空手家、大山倍達に感銘を受け、本を片手に自主トレーニングを積む。

団地はボクが守る!
が悟の主義。

変わってる…。そう、変わっているのである。
その可笑しさがミョーに笑えたりする。この辺は濱田くんのカワイイ魅力全開。

女手ひとつで悟を育ててきた母は、そんな息子をただ見守る。
団地の外へ行けとも言わず、無理やり連れ出そうともせず、ただ見守る。
友達も、団地の外へ出ない悟に何も言わない。

変な話だ…。

タイトルの「みなさん、さようなら」の意味が見えてくる頃、悟が一体何から卒業できずにいるのかが解る。

その辺は、ここでは何も言わないでおきます。
ぜひ、何の情報も仕入れずに見に行っていただきたいと思うから。
ネタバレは全て下のネタバレ欄で。

これだけは言っておく…泣きました。泣.gif

ヒロインは一応、倉科カナさんなんですね…。
「しゃべくり」でオッパイ揉むとかそんな話が話題になっちゃったからな。笑.gif
(ちなみに、おっぱいその物は出てこないっすよ汗.gif)

この映画のヒロインは、限りなく大きな心の母を演じた大塚寧々さんだと私は思う。

田中圭くんのああいうキャラも久々。ドラマ「白夜行」以来かな…。新鮮。

 

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 


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悟が団地から出ないから、中学校から帰ってきたら悟の側に集まってくれる友達。
同窓会は団地の集会所でやってくれる友達。
団地から出れないと知っているから、最終的には雇ってくれた師匠。

みんな優しいね。

「先生。さようなら。」「みなさん、さようなら。」

小学校で決まりの挨拶。

卒業式の前に、突然侵入してきた中学生に目の前で友達が刺されて殺された。
友達は小学校を卒業できなかった。
その日から、悟も団地を卒業できなくなった。

団地は、悟にとって小学校だった。

あの時守れなかった友達の代わりに団地を守ろうとし続けた悟。
守られていたのは自分の方だったと、初めて気づくのは母が亡くなってから。

小学校の友達はみんな団地を出て行った。
団地に商店街は無くなった。
団地の中では結婚は出来なかった。
守ってくれていた母はもういない。

守る者ももう居ない…。

悟は何処に行っても大丈夫。

母の言葉を胸に、自分を支え続けてくれていた甘い思い出から悟は卒業する。

正義のない暴力によって傷つけられた心は、18年かかってようやく事件から卒業できたのだった。
どんどん団地から離れて歩いていく悟の声が聞こえてくるようなラスト。
みなさん、さようなら。


「みなさん、さようなら」公式サイト

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