『太平洋の奇跡 -フォックスと呼ばれた男-』で…どの辺がフォックス?…

太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-

監督: 平山秀幸   

出演: 竹野内豊、山田孝之、井上真央、中嶋朋子、唐沢寿明、阿部サダヲ、岡田義徳、ショーン・マクゴーウァン、ダニエル・ボールドウィン、トリート・ウィリアムズ、板尾創路、光石研、柄本時生、近藤芳正、酒井敏也、ベンガル、浜田晃
公開: 2011年2月11日

         

劇場鑑賞。

「タッポーチョ 太平洋の奇跡「敵ながら天晴」玉砕の島サイパンで本当にあった感動の物語」を原作とした実話ベースの映画である。
        
太平洋戦争時のサイパンを舞台に、47人の兵で戦い、米軍から「フォックス」と呼ばれた
大場栄・陸軍大尉を描いている。もちろん、実在の人物だ。

原作も読まず、あまりよく調べもしないでこの映画を観た私の素直な感想を述べさせていただくと、どこが奇跡で、何で「フォックス」なのか、全く理解できない映画だった。

いや、奇跡については、最後まで見れば「何となくそういう事だったんだろう」と思う物の、何がフォックスだったんだろう・・・

昨今の大河ドラマでは、主人公の何処が凄くて素晴らしいのかサッパリ描かれていないのに、登場人物たちがやたらとセリフで「さすが〇〇殿じゃ」だの「〇〇殿は素晴らしい」だのと称賛しまくり、ドラマの中で勝手に英雄になっていって視聴者置き去りな現象が多々起きているのだが、それと全く同じような違和感をこの映画に感じてしまった。

こういう事を書くと、「原作では・・・」とか「ちゃんと調べてから見ろ」とかいう人が必ず現れるのだが、私は、映画は1つの作品としてその中で観客に言いたい事が訴えられないならば、それは駄目だと思っている。

こと、戦争に関する映画は、時代背景まで見る者が理解できなければ
「もう二度とこんな事を起こしてはならない」
と観客に思わせることが出来ない。

観るのは戦争を知らない、平成に生きている観客なのである。

しかし、戦争映画は誉めてもけなしても、なぜか必ず反論する人が出てくるので、とってもレビューするのが難しい。私は、この辺で口を閉じます。。

興味のある方は、ぜひどうぞ。
竹さまファン目線では、満足できる1本だと思います。♥

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 


「奇跡」とは、戦地に出ればお国のために命を捨てる覚悟であったあの時代に、生きる覚悟で投降した奇跡・・・

ということなのだろう、と思う。

しかし、この作品のタイトルから考えて、きっと大場大尉という人は、ものすごい策略家で、素晴らしい作戦をいっぱい練り、狐のように狡く素早く行動し、敵をどんどん倒して・・・

と、どうしても思ってしまうのだ。

実際には、劇中の大場大尉は、赤ん坊を1人助けるために軒先に布きれをつるした所から米兵に「すごい」と言われ始め、その後、どんどん米軍の中で勝手に「凄い人」になっていく。

えっ・・・何が凄くて、何がフォックス?

投降しないとか言いながら、薬や食料を米軍基地からどんどん盗んでいくところ?

・・・とか・・・そんな風にしか思えなくても当然だと思うのだ。

きっと、実在の大場大尉はこんなんじゃなかったと思うが・・・
申し訳ないけれども、私は、この映画を観て貴方にも、この作戦にも、興味を持つ事は
全くなかったです。大場大尉。。

裏切り者扱いで殺されてしまう元木が気の毒すぎる。
そこが一番衝撃的だったかも。

ああ・・・もう何年も、「素晴らしい」と思える太平洋戦争を描いた邦画やドラマに出会ってないわ~・・・

 

 

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