【ニセ札】金もニセ札もただの紙きれ

ニセ札

 

  

 

監督: 木村祐一   
出演: 倍賞美津子、段田安則、青木崇高、木村祐一、板倉俊之、西方凌、三浦誠己、宇梶剛士、村上淳、泉谷しげる、中田ボタン、板尾創路、キムラ緑子、加藤虎ノ介、遠藤憲一
公開: 2009年4月

「ニセ札作って、誰か傷つきますか?」

山梨県で実際に起きた「チー五号事件」がベース。

戦後で何もかも無くし、復興期の日本の小さな村で起きた事件。

キム兄監督作品だというし、予告はコメディでいっぱいな雰囲気に見えたので、きっと凄く笑えるんだろうと思ったら・・・

ゆる~く笑える部分もあったけれども、何だか見終わって悲しくなってしまった・・・

お金は人を狂わせるんだよね。でも、それがなきゃ生きていくことは出来ない。

戦後の貧しい時代だったからこそ、ちょっと手が届きそうな物に手を伸ばしてしまった・・・そんな人たちを責める気になれなかった。

倍賞美津子さんと段田安則さんの存在感が凄い。このお2人の演技に引っ張られていった作品だった。

お笑い芸人が監督した映画だからと言って、決して軽くはないし、くだらなくもない。キム兄の作品には、今後も期待。

とりあえずは、見てみる価値はある一本だったかと。

 

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 

    


金を作って何が悪いのか。

・・・だって、たかが紙切れじゃないの。

と、私も、かげ子のように考える。

かげ子の養子、哲也には、紙切れとお札の区別は付かない。

所詮は紙である紙幣。
でも、私たちは今日もそれに翻弄されて生きている。

金に目が眩んだばっかりに。。。
殺されてしまったシンゴが悲しい。

娯楽のない時代で。。。

戦争が終わって、もう作戦に打ち込む事がなくなった元大佐。学校に本も買えない貧しさの中で、何とか人のためになりたかった、かげ子教頭。思いは色々あれど、とにかく出発してしまったメンバーは、何だか本当に楽しそうに見えた。

ニセ札作りは彼らにとって、ちょっとしたクラブ活動だったのかも知れない。

もしも、自分の手の届く範囲に、こんな犯罪があったら。。。

自分だったら断るかなぁ。。。
もしかしたら、やっちゃうのかも知れない。

こんな紙切れに振り回されない人生を送れたらなぁ。
どんなに良いかと思うのに。

・ニセ札 公式HP

ニセ札@ぴあ映画生活トラックバック
★前田有一の超映画批評★

comment

  1. くう より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    舞台挨拶レポ、拝見しましたよ~♪
    そっか。。。普通、舞台挨拶ってそんなに空いてないですよね^^;
    私は今までに、舞台挨拶付き上映会って、遙か昔の
    「源氏物語」しか行った事ないのね。
    (あの松田聖子が唐突に歌い出す、変な「源氏」ね^^;)
    あれの時は大盛況でしたが。。。サクラって人たちも
    紛れていたのかなぁ。。。^^;
    この映画は、それなりに私は面白かったです。
    でも、キム兄の個性があるかと言えば、それはないですよね。
    今後に期待したいですね♪

  2. KLY より:

    SECRET: 0
    PASS: e77249bcf0858aa3d0601d80bbca072e
    何の気なしに観にいったら次の回が舞台挨拶だったという…。
    前売りだったんで追加料金はらって舞台挨拶も見たといういわくつきの作品
    なんです。(笑)てか、当日のその回の前に席あいてるって…orz
    で、作品はどえぇぇぇぇぇぇ!って感じで…
    私には珍しく舞台挨拶レポもついてるのでよろしかったら…^^;

タイトルとURLをコピーしました