『ドグラ・マグラ』胎児よ 胎児よ 何故躍る

ドグラ・マグラ

 

作品情報

監督・キャスト

監督: 松本俊夫
原作: 夢野久作
出演:  桂枝雀、室田日出男、松田洋治、江波杏子、三沢恵里、小林かおり、森本レオ、灰地順、渡辺文雄、飯島大介、北見治一、いか八朗

日本公開日

公開: 1988年10月

 

1988年、公開時に渋谷まで観に行ったのを覚えています。当時は横浜に住んでいたので、たぶん余程公開劇場が少なかったんでしょう。わざわざ遠出してまでも観たかったんだなぁ。

この記事は2009年に楽天ブログからインポートしてきた過去記事です。短感なのでネタバレを含みます。後ほど追記する可能性はあります。

あらすじ

◆あらすじ
呉一郎は目を覚ますとそこはひどく殺風景な部屋で窓には鉄格子がはめられていた。壁の向う側からは少女の叫び声が聞こえてくる。そこへ九州医科大学法医学教授・若林鏡太郎と名乗る男がやってきた。ここは精神科病棟で、若林は前任の主任教授だった正木が死亡したため兼任したのだという。一郎は自分の名前も顔も覚えていなかった。若林によればそれは恐ろしい事件のショックのためで、記憶は自分の力で呼び戻さなければならなかった。一郎はある日同じ病棟にいるモヨ子という少女と対面させられたが、彼女はなぜか自分のことをお兄様と呼んだ。(ぴあ 映画生活より引用)

原作は「読んだら狂う」と言われる奇書

原作は読み込んでいました。

あんな世界をまともに映像化できるワケがない、という好奇心が大きかったんだと思います。

見終わって、思わず感嘆の溜め息・・・

凄い。

と思いましたわ。

 

もちろん、原作はこんなモンじゃないので、伝え切れているかと言えば疑問ですが、原作の素晴らしさをコンパクトにまとめ、本当に上手く表現されていたと思ってます。

世界観を作った最高のキャスト

キャストが素晴らしかったですね~。

特に、正木博士役の故・桂枝雀さんは怪演の域でした。

若林博士役の室田日出男さん、「私」役の松田洋治さんも素晴らしく、江波杏子さんも当時から妖艶で。。。
 映画『ドグラ・マグラ』感想 松田洋治さん

 

もしリメイクがあるとしたら、「私」は松山ケンイチかな・・・
後は想像もできません。
第一、監督は誰が撮るの

まぁ、無理かなぁ。。。

とにかく、あの世界観が全く壊されていないのが凄かった。

チャカポコチャカポコチャカポコ…

あの出だしの

ブーン、ブーン、ブーン

から、

チャカポコ、チャカポコ・・・・

も。。。納得出来るイメージ。
  映画『ドグラ・マグラ』感想 チャカポコチャカポコ
 

映像は不気味・怪奇・幻想の世界を当時の技術で出来る限り表現しきっていました。

劇場へ見に行ったのはこの一回だけで、その内テレビでやったら録画しよう、とか
思っていたんですが、ちっとも放映されず。

よくよく考えたら、こんな内容。。。地上波テレビ放映できるかっっ

でも、もうCS入ってから2年以上経つのですがCSでもBSでも放映してくれないんですよね。。。どっかやってよ~

レンタルしようと思っても全然置いてないし。

買うしかないのだろうか。
買ってもそう何回も見ないって気もするんだけど。

(2016年にやっとデジタル化されてCSでの放送も実現し、ディスクも発売されましたね~。今なら買い放題借り放題(笑))

こんなん毎日観てたら。。。

ホントに脳に良くない気がする

たぶん精神に異常は来してない

原作は「読むと精神に異常を来す」と言われている奇書ですが、別に読んでも狂う事はなかったので。(と思います。それとももう、狂ってるのかな )

ただ、難解ではあります。たぶん。
映画もまた然り・・・です。

原作は青空文庫で無料公開

原作は、現在インターネット図書「青空文庫」で無料公開されています。

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・ドグラ・マグラ by青空文庫


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