映画@見取り八段

自己満足映画批評ブログです。邦画・洋画などジャンル問わず観賞。劇場上映中作品のネタバレ感想は別枠で表記。ランキングは年末総評価まとめで。

『ゆれる』揺れる橋、揺れる心

ゆれる

      


公開: 2006年7月

監督: 西川美和
出演: オダギリジョー、香川照之、伊武雅刀、蟹江敬三、真木よう子、新井浩文、ピエール瀧、田口トモロヲ、尾上寛之


CSシネフィル・イマジカ で視聴。


事件は簡単な事だった。
いや、事故かも知れない事だった。


ゆれる吊り橋の上から女が落ちた。
その時、兄は、そこにいた。


兄は、彼女を助けようとしたのか。

突き落としたのか。



オダギリジョー香川照之が、丁寧に兄弟の姿を演じている。

温厚であるはずの兄。
自由で気さくなはずの弟。

ビデオ風の独特なカメラワークが、ゆれる吊り橋と、ゆれる人の心を緻密に捉えていく。


事件なのか、事故なのか。

真実は、人の心の中にあった。

 

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結局、真実は闇の中なのである。

吊り橋が何度もイメージとして弟の頭に蘇ってくる。


産まれてから一度も人を信じた事なんかなく、
ずっと疑い続けるようなやつ。

俺が知っているお前は、そう言う人間だ。



と面会で言われた弟は、裁判で兄が突き落としたと証言する。


あの橋を渡るまでは兄弟でした。


7年後、弟は、古いフィルムを見る。
そこには、幼い兄と自分が映っていた。


川辺の岩の上に登るために
自分に差し出された兄の手。


それを見た時


自分の手をしっかり握るその兄の手を見たとき、
弟は、初めて慟哭する。

兄は、落ちていく女にも手を差し出しただろう。
きっとそうだろう。



兄を突き落としたのは、
弟である自分自身だった。


誰の目にも明らかだ。

最後まで僕が奪い、兄が奪われた。


朽ちた欄干が蘇ることはあるだろうか。
あの橋は、まだ架かっているだろうか。



兄弟って何なのだろう。

ずっと一緒に育ってきたからこそ、その立ち位置は複雑だ。
親友のように見えて、心の中は嫉妬や恨みで渦巻いているかも知れない。


我が家にも兄弟がいる。
なぜか、年々仲が悪くなっていく。

フィルムの場面ではホロホロ泣いた。

ウチにも、2人が幼い頃のビデオが数多く残っているので・・・

こんなに純粋に思い合っていた頃もあったのだと、いつか気付いて貰いたい。


ラストシーンで


道路の向こうを歩く兄を何度も何度も呼ぶ弟。


家へ帰ろう!


兄は

帰ったのだろうか。

絆は、戻ったのだろうか。


・ゆれる 公式HP http://www.yureru.com/


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