『フッテージ』ハンギングツリー付きのお家

フッテージ
~ SINISTER ~

   

監督: スコット・デリクソン   
出演: イーサン・ホーク、ジュリエット・ライランス、フレッド・ドルトン・トンプソン、ジェームズ・ランソン、クレア・フォリー、マイケル・ホール・ダダリオ、ヴィンセント・ドノフリオ
公開: 2013年5月11日

2014年1月6日。DVD観賞。

原題『SINISTER』は「邪悪なもの」「不吉なもの」を意味し、邦題の『フッテージ(Footage)』は手の加えられていないそのままの映像を意味する…。

もうね~序盤から恐い…恐いから。 ハンギングハンギング映像嫌いだから。

ずっとドキドキしながら見た。心臓に悪い。

ノンフィクション作家・エリソンは、過去の作品『流血のケンタッキー』がヒットしてた以来、泣かず飛ばず。再びヒット作品を作りたくてアイデアを得るために妻子を伴って一軒の屋敷に引っ越してきた。屋根裏部屋で惨殺事件が録画されたビデオを発見したエリソンは、作品のためにその調査を始める。

よくある「引っ越ししたらその家が……」というネタだけれども「だから引っ越し前によく調べろとあれほど…!!!」という話ではないのである。

主人公はよく調べた上でこの家に越してきたのだ。この家は過去に惨殺事件が起きている家だったのである。もちろん奥さんには内緒。ひどい話だよ…。

だから何が起きても自業自得なわけだけれども、巻き込まれる家族はたまったもんじゃない。

屋根裏で見つけた「SUPER8」映像が、とにかく不気味なの。
不気味で恐ろしすぎるの。

それぞれのビデオに書かれているタイトルはいかにも家族の団らん…って感じなのですが…「一家そろって」「バーベキュー」「プールパーティー」「おねむの時間」「芝刈り仕事」……その映像の結末はどれもちっとも団らんじゃないーっっ!!
そこに、おいらの嫌いなハンギングハンギング映像が…きゃーー…。
   フッテージ.png

面白いことには(いや、ちっとも面白くないぞ)主人公のエリソン自身も結構ビビってるんだよね。

色々と身の回りに起こり始め、「ヤバイ事に足つっこんじゃったんじゃね?」と気付き始めるにつれて増していくビビリ度。
イーサン・ホーク、こんなのに出てると眉間のしわがもっと深くなっちゃうよね…。

主人公は別にホラーを書きたいわけではなくて「事件」を書きたかっただけなので、こりゃちょっと違うぞ…と思うにつれ不安度が高まってくる。

イーサンの眉間のしわが深くなるにつれ、こっちの不安も高まってくる…という、もう止めて止めて早く引っ越そうぜと祈るように見た。久々に心理的に追い詰められたホラーだった。

ただ、まぁ…どうしてこうなったのか…についてのネタが最終的には私があまり好きじゃない方向だったことと、各スーパー8映像の結末がハッキリ描かれちゃった部分は好みじゃなかったかも。真相はそんなにハッキリと映してくれない方が恐いと思うんだけど…。

でも、2/3は本気で恐かったからまぁいいと…。

教訓は1つ。

いわくつきの家とか、自ら進んで住むんじゃないよ!

名声欲はほどほどに。

ここから下ネタバレ観てない方は観てから読んでね 


早く早く引っ越そうぜーーーー!!!

と思いながら見ていたわけだけれども、最終的には引っ越したから良くなかったと……何てこった……。

「一家そろって」の家族の後、この家に住んだ一家はみな、ここから引っ越しした先で死んでいたのだった。

どの家にも共通している事は、一家の子どもが1人だけ助かっていること。そして助かった子どもは行方不明になっていること。

だから、途中から「この惨殺ビデオの犯人はみんなその家の行方不明の子どもなんでしょ…」というのは想像ついた。想像ついたからこそ、本気でそれもまた恐かった。

個人的には、各ビデオの殺してる風景答え合わせ映像…は、別にハッキリ見せてくれなくても良かったかな。そこは想像の範囲で…。

んで、原因が悪魔宗教の呪い絡みだったって所が個人的にはポイント低い…でも、そこは個人の好みだと思うので。

結局はこの家に越してきて、この家から出て行ったことで呪いの連鎖に完全に巻き込まれちゃったワケだけれども、じゃあ出て行かなければ良かったのかよと言われれば、ムリーー!!

エリソンの一家は、夢遊病が発動してずっとホラー見せてくれていた上の男の子が殺し屋チャイルドになるのかと思っていたのに、カワイイ下の女の子の方だったというのは意外な結末だったわ。
原因が悪魔関係だったという事以外は色んな意味で面白かった。


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・象のロケット

★前田有一の超映画批評★

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